本日、日本サッカー協会(JFA)審判委員会による記者ブリーフィングが行われた。今回のブリーフィングは、「Jリーグ前半戦が終了した時点で、今シーズンの判定基準(スタンダード)、特に球際のプレー、ペナルティーエリア内とその周辺のインシデントなどについて振り返り、メディアの方々との相互理解を深める」目的をもって開催された。

出席者は、JFA審判委員長である上川徹氏とJFAトップレフェリーインストラクターの廣嶋禎数氏。FIFAワールドカップ2006年ドイツ大会で3位決定戦を担当したコンビが、50人近いメディアに明瞭に判定を説明した。

今回のブリーフィングで審判側は、自らのミスも含め、今シーズンの判定のなかから20以上のジャッジを説明した。ベガルタ仙台×浦和レッズ戦での競り合いでのシミュレーション、ヴィッセル神戸×FC東京戦でのシミュレーションの見逃し、川崎フロンターレ×ヴィッセル神戸戦でのゴール判定のミス、清水エスパルス×鹿島アントラーズ戦でのハンドリングの見逃しなど、多岐に渡った。


そんな中でもメディアとの議論になったのが、川崎フロンターレ×ガンバ大阪戦でのホールディングについて。選手視点で「退場にすべき」と主張するメディアに対し、「主観的なジャッジにならないように、Laws of the gameがある。現在のルールでは、守備側競技者がおり、ゴールとの距離があれば、攻撃側の選手がフォローにいても、【得点の機会阻止】にはならない。また、【ホールディング】なので、【著しく不正なファウルプレー】や【乱暴な行為】の適用にも当てはまらない」とルールへの理解を促し、多くのメディアが「勉強になった」と口を揃えた。

将来的には、サポーターにも説明できるのが理想だが、現状では、フォーカスされるようなファウルをした選手や、ミスをした審判員がやり玉にあげられてしまう可能性がある。我々メディアやサポーターも、審判との向き合い方を変えていかかなければ、審判側も変われない部分もある。オープンになっていく審判側を見ていて、そう感じたのは私だけではないはずだ。(了:詳細なレポートはFootball Referee Journalをご覧ください)


◇著者プロフィール:石井紘人 Hayato Ishii
著書『足指をまげるだけで腰痛は治る!』(ぴあ)が絶賛発売中。自サイトFootball Referee Journalにて『審判批評』『インタビュー』『Jリーグ紀行』『夏嶋隆コラム』を更新。審判員は丸山義行氏から若手まで取材。ツイッター:@FBRJ_JP。