日本代表の南米選手権参加の雲行きが怪しくなっているね。ホスト国であるアルゼンチンの複数メディアは、大会組織委員会のメイスネル会長が「日本の参加は非常に難しい状況だ」と語ったと報じ、アメリカのメディアは「日本の代わりにコスタリカが出場することになる」と書いている。南米サッカー連盟のフィゲレド副会長も、出演したラジオ番組内でコスタリカの代替出場を示唆したという。現地では日本の不出場は確定的となっているようだ。

日本では核心的なことがほとんど明かされず、海外から情報が入ってくるというのは、まるでどこかで聞いたような話だが、いずれにしろ、残念ながら日本が出場しない可能性は高まっている。


問題を端的に整理すると、今大会に招待参加の日本は選手の拘束力がなく、Jリーグは震災の影響による日程変更で、大会期間中も開催される。主力を取られてはたまらないというJリーグ側との折衝の末、欧州クラブ所属選手を15名以上集めることがJリーグの協力条件としたが、一部の欧州クラブは選手の招集を拒否。条件とした15名に届きそうもない、だから大会に参加できない、ということだ。

参加することのメリット、参加しないことのデメリット。読者の皆さんはどう考えるだろうか。

この問題は、気持ちの問題ではない。ビジネスの問題だ。つまり決断の裏には、責任が伴う。参加を取りやめるならば、当然違約金が発生するだろう。契約とはそういうものだ。当初、参加を辞退したいと言った日本に対して、考え直してほしいと言ってきたのは、南米側だ。それだけ、向こうにも譲れない理由があるのだろう。日本が参加することによるビジネスチャンスを逃したくないのは明白だよね。

昨年10月に行われた日本対アルゼンチン戦では、メッシが来日しなければ違約金が発生すると言われていた。そして、メッシは来日した。日本が南米選手権に出ないとすれば、いったい違約金はいくらになるのか。それは誰が払うのか。NHKが払うことになっている放映権料はどうなるのか。

これはビジネスなのだから、わがままを言ってタダで済まされる話ではない。選手を招集されたくないと言っているJリーグ、正確に言えばJリーグの一部のチームには、その態度の裏に責任が発生するという自覚があるのだろうか。

南米選手権に参加することは、海外の日本への風評被害に対するカウンターにもなりえる。気持ちが落ち込み消費が停滞している国内に対しても、青いユニフォームをまとった日本代表が躍動する様は、希望の光を差すものであろう。

メリットとデメリット。もう一度よく考えるべきだね。小倉会長には、最後まであきらめないでもらいたい。協会とJリーグ、何のために同じビルに住んでいるんだ?(了)