９月30日に新しい日本代表メンバーが発表された。10月８日にアルゼンチンと、12日に韓国と対戦するメンバーだ。ザッケローニ監督になってこれが本当の船出であり、いよいよ新しい日本代表のスタートといったところだね。

メンバーには海外組９人のほか、仙台の関口訓充やFC東京のGK権田修一らフレッシュな面々も選ばれるなど、ザッケローニ色も少なからず出ているね。とはいえすべて視察できたわけではないだろうし、たまたま見た試合で活躍するしないというのは運に近いものがあるから、サッカー協会の推薦的な選手も多分に含まれているだろう。

いずれにしろ、どういうチームを作って、どういうサッカーをするのか。そうしたメッセージが感じられる試合を期待したいね。新顔の選手の中で誰が先発するかというのも注目だよ。ベンチに座らせているだけでは色をつけたことにはならないからね。

今回のアルゼンチン代表は、あくまで現時点では、まさにオールスターともいえるような豪華な顔ぶれで、ケガから復帰したばかりのメッシも予定どおり来日する見込みと言われている。
たしかにファン垂涎の代表チームではあるけど、今回の試合に関してはそういうミーハー根性は抜きにして見なければいけない。そんなことより、ザッケローニ監督の最初の料理がどんな味かに興味がある。

一方で、アルゼンチン戦は先日のグアテマラ戦も含め、Ｗ杯招致をにらんだ接待試合という側面もある。南米の票を獲得したいとの思惑が強く働いてのマッチメークだったことは間違いない。
つまりここでも強化よりビジネス、という協会の体質が透けて見えてしまっているのだけど、アルゼンチンには、グアテマラのようにヌルい試合ではなく、新監督のデビュー戦の相手としてふさわしい、本来の強豪の姿で戦ってもらいたいものだ。

それで日本が負けても全然問題ないよ。ちんたらやってるアルゼンチンに勝ったり引き分けたりしても、それは日本にとって少しもプラスにならない。Ｗ杯招致も大切だけど、まずは日本サッカーの強化を考えなければ。その順番を間違えちゃいけないんだ。（了）