チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦で、CSKAモスクワの本田圭佑がセビージャ戦で1ゴール1アシストの活躍をしてチームをベスト8に導いた。これまで僕は、何も成し遂げないうちからスター報道するのは時期尚早、長い目で見守るべきだと繰り返してきたが、この活躍は素晴らしいと言うほかない。
日本マスコミ得意のスターシステムに当てはめ、必要以上に持ち上げるのは良くないという気持ちは変わらないが、日本サッカー界にとって久しぶりに明るいニュースであることは間違いないね。
彼はそのキャラクターから、生意気なビッグマウスというイメージを持たれがちだ。日本社会においては浮く存在なのだけど、言い換えれば日本人のステレオタイプにはないメンタリティを持っているということになる。中田英にしろイチローにしろ、過去世界に飛び出して成功を収めてきた選手は、いずれも日本人離れした姿勢を持っているよね。
チャレンジ精神を持ち続け、大きな目標を公言して自らにプレッシャーをかけ、そして結果を出す。本田のキャラクターはプロ選手本来のあり方と言ってもいい。結果が出なければ、常に批判にさらされるリスクを自ら背負っている。僕も以前、彼がまだ結果を残していないときに、「大口を叩くのは早い」と書いたことがある。
今後もコンスタントに結果を残して、ロシアリーグからビッグクラブへ移ったアルシャビンのようになってほしいね。もう一段階上にいければ、それでようやく“日本人初”になるんじゃないかな。
さて、これで日本代表チームにも本当の意味で競争が生まれるという期待もある。今までは比べられる存在がいなかったんだ。アンタッチャブルな空気がある今の代表の中核に、結果という後ろ盾を持った本田が殴りこみをかける格好だ。FKは誰が、どちらが蹴るのだろう。ファンにとってはW杯前に楽しみが一つ増えたね。
ただ、本田のような存在が一人だけではダメだ。これを刺激として受け止め、他の選手にもどんどん出てきてほしいね。希望の火はつないでいかなければならない。(了)
セルジオ越後 (サッカー解説者)
●主な活動 テレビ朝日:サッカー日本代表戦解説出演「やべっちF.C.」「Get Sports」 日本テレビ:「ズームイン!!SUPER」出演中 日刊スポーツ:「ちゃんとサッカーしなさい」連載中 週刊サッカーダイジェスト:「天国と地獄」毎週火曜日発売 連 載中 週刊プレイボーイ:「一蹴両断!」連載中 モバイルサイト FOOTBALL@NIPPON:「越後録」連載中。セルジオ越後氏への各種ご依頼・お問い合わせはこちら

>今までは比べられる存在がいなかったんだ。
>アンタッチャブルな空気がある今の代表の中核に、
>結果という後ろ盾を持った本田が殴りこみをかける格好だ。
>FKは誰が、どちらが蹴るのだろう。
>ファンにとってはW杯前に楽しみが一つ増えたね。
この辺りの表現、勇気を出しましたね。本田に触発されましたか。
FKはカシーリャスと同じ「セイント」の二つ名を持つGKを打ち破った本田が蹴るのは当たり前ですね。
そもそも、中村俊輔は実力的にも代表に不要な人物ですからね。
2006年のドイツで好調の小笠原をベンチに回して使い続け惨敗した事実。
このジーコと川渕と中村の愚行は永遠に語り継いでいかなければなりませんね。