先週末Jリーグが開幕し、日本から4クラブが参戦しているACLも9日と10日で第2節を終えた。
ACLでは、川崎と広島が連敗、G大阪が2分けとふるわず、唯一鹿島が連勝スタートを切った。鹿島はJリーグの開幕戦でも浦和に2−0と完勝し、4連覇に向けて好発進しているね。今のJリーグの中では完全に頭一つ抜け出た存在と言ってもいい。

確かにその組織力やぶれないチームカラーは素晴らしいし、オリヴェイラ監督の手腕も賞賛に値する。だけど、問題なのは対抗クラブがあまりに情けないということだ。鹿島は3連覇を達成したチームからほとんどメンバーを入れ替えず、いわば現状維持と熟成に主眼を置いている。ところが、開幕節を例に出して言えば、生まれ変わるべきチャレンジャーの浦和に上積みがなかった。今のJリーグの状態は、鹿島がすごく強いというよりも、他が追走できていない、といったほうが的確なんじゃないかな。このままだと本当に4連覇も見えてくるね。

言い換えると、競争の乏しさということにもなる。これは日本代表メンバーにも通じてくる話だ。Jリーグでフル出場してゴールを決めても、海外で途中出場している選手の方がレギュラーのように扱われている。単発で見れば大きな問題ではないかもしれないけど、それでメンバーが固定されているとなると健康的じゃないね。

W杯メンバーは5月中旬に発表される予定という。岡田監督には、メンバー入りの条件を提示してみるとか、何か選手たちの競争心を煽るような仕掛けを講じてもらいたいね。Jリーグを盛り上げるためにも、それは必要なことだと思う。
日本代表にも、Jリーグにも、手に汗握るような競争をしてもらいたい。これからメンバーが発表されるまでの間、Jリーグを見ながら、誰が入りそうだとか、誰が危ないとか、そういう議論をするのはサッカーファンの最高の楽しみの一つだよ。その楽しみは奪わないでもらいたいね。(了)


セルジオ越後 (サッカー解説者) 

18歳でサンパウロの名門クラブ「コリンチャンス」とプロ契約。ブラジル代表候補にも選ばれる。1972年来日。藤和(とうわ)不動産サッカー部(現:湘南ベルマーレ)でゲームメーカーとして貢献。魔術師のようなテクニックと戦術眼で日本のサッカーファンを魅了。1978年より(財)日本サッカー協会公認「さわやかサッカー教室」(現在:アクエリアスサッカークリニック)認定指導員として全国各地青少年のサッカー指導。現在までに1000回以上の教室で延べ60万人以上の 人々にサッカーの魅力を伝えてきた。辛辣で辛口な内容のユニークな話しぶり にファンも多く、各地の講演活動も好評。現在は日光アイスバックス シニアディレクターとしても精力的に活動中

●主な活動 テレビ朝日:サッカー日本代表戦解説出演「やべっちF.C.」「Get Sports」  日本テレビ:「ズームイン!!SUPER」出演中 日刊スポーツ:「ちゃんとサッカーしなさい」連載中 週刊サッカーダイジェスト:「天国と地獄」毎週火曜日発売 連 載中 週刊プレイボーイ:「一蹴両断!」連載中 モバイルサイト FOOTBALL@NIPPON:「越後録」連載中。セルジオ越後氏への各種ご依頼・お問い合わせはこちら