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第26回「僕も負けてられない」仲間の活躍を力に



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言葉で伝えることの難しさ

 12月上旬から、JFA公認B級コーチ養成講習会 を受講しました。5日間の講習が2回。朝8時から昼食を挟んで夕方5時くらいまでみっちり授業があります。夕食後も7時くらいから夜の講義があり、毎日クタクタでした(笑)。グラウンドだけでなく、いわゆる座学もあり、こんなに勉強したのは高校生以来かもしれません。
 昨年のC級コーチ養成講習会でも感じたことですが、指導者に求められ重要なのは、いかに“言葉”で伝えられるかということ。効果的なタイミングで、簡潔に、的確に、伝わる言葉を選び、発信できるかが大切です。
 指導者講習会を受けることで、選手としてプレーしているのとは違う角度でサッカーを捉え、整理できる部分があります。だけど、言葉にするのが一番大変だと感じるし、毎日が緊張の連続です。でも、それが新鮮だし、良い刺激になったのも事実ですね。

純粋にただ嬉しかったアルビからのオファー

 2016年シーズンが終わり、1カ月近くが過ぎました。
 シーズンを振り返って思うのは、苦しい1年というか、自分の力の無さを感じる1年でした。J1に残留できてよかったんですが、ああいう形での残留では、悔しい気持ちがとても残りました。
 確かに個人的には、終盤に肉離れをした以外は、怪我もなく、良いコンディションで過ごせたけれど、納得できるシーズンではありませんでした。

 そんななか、アルビから契約延長のオファーをいただき、純粋に嬉しかったです。チームが毎年のように残留争いをし、僕自身も19か20試合くらいしか試合に出ていない。プラス僕の年齢のことを考えれば、契約満了を言い渡される可能性も決して低くはない。なのに、オファーをもらった。またアルビでプレーできるという嬉しさもあって、迷うことなくサインしました。
 プロデビューさせてもらった浦和レッズへの恩ももちろんあるけれど、レッズで契約満了となった僕と契約してくれたアルビレックス新潟。その恩もまだかえせたとは言えないけれど、来季もプレーするチャンスを与えてくれたことで、アルビレックス新潟に対する感謝の気持ちを、また強く感じています。

 先日のJリーグアウォーズで、浦和レッズ時代の後輩である(柏木)陽介がベストイレブンに選ばれました。よかったなという喜びや嬉しさもあるけれど、「僕も負けていられないな」という気持ちにもなりました。「もっとやらなくちゃいけないな」って。陽介に限らず、長谷部(誠)が今度はリベロにコンバートされているとか、(原口)元気が代表戦でゴールを決めたとか、(中村)憲剛さんがMVPを受賞したとか、そういう仲間の活躍が自分を刺激するんです。
 そういう刺激がなくなったら、ダメだと思います。周りの選手が活躍することで「俺って全然ダメじゃん」と思って、その気持ちをピッチのうえで表現したい。その場所をまた、アルビが作ってくれた。そう思うとまた改めて、アルビへの恩返しをしたいなという気持ちが自然と湧きあがります。

18歳のつもりで

 年齢なんて関係ない。18歳のつもりでいきますから。
 確かにベテランとして、例えば言葉で、チームをまとめるということもやっていかなくちゃいけないし、やりたいとも思います。だけど、そのまえに、僕自身がしっかりと練習に打ち込むことで、何かを周りに示すことができたら良いなと思っています。それがやっぱり一番大事かなって思います、僕のなかで。
 まずはグラウンドで。
 試合じゃなくて、練習のピッチのところで勝たなくちゃダメだと思います。そのために1月の始動に向けて、準備します。

 今年は自叙伝『特別な時間〜すべてはサッカーのために』(公式サイトtatsuyatanaka.net) を作りました。自分がどんな気持ちで今まで戦ってきたのか、振り返ることができました。そして、たくさんの方々の応援が僕の力になっていることを、改めて確認することができました。

 来季こそは。
 そう思うから、“明日こそは”と毎日、完全燃焼できるよう、そんな1年を過ごせたらと思います。

 2016年シーズン。応援ありがとうございました。
 来年がみなさんにとって、素晴らしい一年になることを祈っています。



【構成/寺野典子】