09_tatsuya_1FW第21回「息子が生まれた春に想う」



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こんにちは。

シーズンが開幕して2カ月。8試合が終了しました。
今季は2ステージ制なので、スタートダッシュが重要というのは、誰もが理解していると思います。
そんななか、アルビは1勝3分4敗の15位です。なかなか勝ちきれないという結果は悔しいばかりです。

「良いサッカー、自分たちのサッカー」が出来ているという手ごたえを得ながらも、勝てなければ意味がない。
そんなジレンマは、選手誰もが感じているはずです。

全員攻撃、全員守備がアルビレックス新潟のサッカースタイル。自分自身や個人のことに限定するのではなく、新潟の役割として、全員攻撃、全員守備を常に考えています。

すべてが連動してこそ、アルビのスタイルが成立するんだと考えています。

今季は新加入選手も多く、「選手間の競争が高まったのではないか?」と質問されることも増えました。
今季に限らず、選手間の競争はどんなチームにもあります。 
ポジションは約束されるものではないし、日々の練習のなかで掴み取っていくもの。
同じポジションの選手が増えたとしても、今は、そういう“ライバル”を意識するということがないんです。

「誰々のゴールに刺激を受けますか?」というような質問もありますが、特定の誰かではなく、全員がライバルというのが正直な気持ちです。
「負けたくはない」という闘争心は、今も変わらず、持ち続けているけれど、それをどう表現するかという点では、年齢を重ねたことでの変化が自然と生まれたのかもしれません。

今は「無心」でボールに食らいついていくことの重要性を感じています。
とにかくできることをしっかりとやるだけ。結果を残すことも大事だし、チームへの貢献という意味でもゴールというのはわかりやすいけれど、それだけがサッカーではないし、僕が“やるべきこと”はそれだけではないと考えるんです。

「自分が立たされた状況にいかに対応できるか?」とピッチに立つ前はさまざまなことを考えます。
でも、いったんピッチに立ったら、いかに「無心」になれるか、だと思うんです。
無心になることは、想像以上に難しいものです。しかし、それを意識することでまた、自分が成長できるんじゃないかと思うんです。

先月、長男が誕生しました。
ふたりの娘に続く、第3子です。
「息子が欲しいなぁ」と漠然と考えていたのは事実ですが、実際に妊娠を知らされてからは、性別よりも、とにかく無事に生まれてきてくれることが最大の願いでした。そして息子を手に抱いたわけですが、念願の長男というよりも、命を授かれたことへの感謝の気持ちでいっぱいになりました。

出産に際して、家事を手伝う機会が増えました。普段は、子どもたちの入浴を手伝うくらいで、家事のすべては奥さん任せ。今回初めて、洗濯機や食洗機を使ったというくらいに何もしてこなかったんです。娘たちも手伝ってくれたし、なんとかなりましたが、奥さんへ感謝の気持ちが大きくなります。これからも家事を手伝えたら……とは思いますが、僕が手を出すことで、逆に奥さんの負担が増えるかもしれません(笑)。

息子はサッカー選手になってほしいです。
もちろん、無理強いをするわけではないけれど、サッカー好きに育てたいですね。娘たちはサッカーが好きなので、息子も絶対にサッカーが好きになると思います! そうしたら自然と選手を目指してくれるはずと、期待が膨らみますね。

子どもたちの成長に負けないよう、僕ももっともっと成長したい。

そんな気持ちを強くする春でした。



【構成/寺野典子】