ヤマザキナビスコ杯のファイナルといえば、晴天の国立競技場のイメージが強いが、今年は改修工事が行われているため、埼玉スタジアム2002に移動。曇り空の下、サンフレッチェ広島対ガンバ大阪が行われた。

立ち上がり主導権を握ったのは広島だ。G大阪のプレッシングをいなし、青山敏弘や高萩洋次郎を起点に攻撃を作り、サイドから仕掛けていく。迎えた20分。高萩の縦パスから、PA内に進入した所で西村雄一主審の笛が鳴る。TV映像の角度は争点と逆だったため、見辛かったが、岩下敬輔がハンドの反則をおかしてしまう。このPKを佐藤寿人が決め、広島が先制点を奪う。

同点に追いつきたいG大阪だが、阿部浩之がかき回すものの、“自由な”宇佐美貴史は沈黙。チャンスを作れず、逆に35分にも佐藤に決められてしまう。二点を追う苦しい展開になったG大阪だが、遠藤保仁のアーリークロスからパトリックの一発で一点を返す。ボックスでの強さを見せえるパトリックは、54分にも宇佐美のクロスをダイビングヘッドで広島ゴールにたたき込み、試合を振り出しに戻す。

一進一退となった試合を決めたのは、長谷川健太監督の采配だ。後輩開始前に投入した大森晃太郎が71分、阿部のシュートのこぼれ球に反応して逆転のゴールをたたき込み、3−2でG大阪が勝利。2007年以来、二度目の優勝を勝ち取った。

【取材・文/石井紘人】