本田圭佑のミラン入りが大きな話題となっているね。伝統と格式のある名門クラブ、その背番号10を背負うというのは日本人にとって誇らしいことだ。その期待に応えてぜひ活躍してもらいたいと思っているけど、水を差すようで申し訳ないが、一つ忘れてはいけないのは、この加入には移籍金がかかっていないという事実だ。

いろいろな要因があったにせよ、ゼロ円になるまでミランは取らなかった。CSKAとの間で埋まらぬ金額差の中、相思相愛を貫いたという見方もできるけど、札束の飛び交うマーケットの中で成立した純然たる「トレード」ではないね。
 
そしてもう一つ、この加入にはビジネス的要素も多分に絡んでいるように思える。日本への放映権売却、背番号10のシャツ販売等々、そこでソロバンが弾かれているのは間違いない。現に、本田側は何も発表していないのに、ミランが先んじて発表し、同時にオンラインストアで背番号10のユニフォームを販売しているのだから、その商魂たるや、だ。
 
要するに、ミランにとってはリスクの少ない移籍だいうことだ。ゼロ円で獲得して、儲かることは目に見えている。これで活躍でもしてくれようものなら儲けモン、という世界だろう。
 
この移籍を否定したいわけではない。何が言いたいかといえば、本田はミランの10番に“到達した”のではなく、スタートラインに立つチャンスを得た段階である、ということだ。
 
ゼロ円だろうと、ビジネスだろうと、なんでもいい。この環境で戦えるチャンスをもらったのだから、それを存分に生かして、実力を発揮してほしい。そしてレギュラーとしてクラブに貢献した時、その時ようやく真の意味でミランの10番として立つことができる。大騒ぎするのはまだ早いね。加入しただけで騒ぐのはそろそろ終わりにして、彼の挑戦を冷静に見守ろうよ。