イングランド代表MFフランク・ランパードが、10日のW杯予選対ウクライナで代表通算100試合出場を達成した。試合結果は生憎スコアレスドローで、勝ち点1を加算したイングランドはH組首位をかろうじてキープ。ランパードは「自分にとって特別な夜だった。非常にタフな試合だったからゲームだけに集中しようと努めた。でも代表100キャップを振り返ると長い道のりだったし、記録を達成出来てすごく嬉しいよ」と試合後のインタビューで語っている。

代表デビューは1999年10月。当時所属していたウェスト・ハムでの一貫したパフォーマンスが評価されて、ベルギーとの親善試合でデビューを飾った。試合は、いとこのジェイミー・レドナップが決勝ゴールを決めて2−1で勝利を飾っている。

ランパード自身の代表初ゴールは2003年8月のクロアチア戦。負傷したニッキー・バットに代わりピッチに立ったランパードがゴールを決めて、3−1で勝利した。途中出場前、ドレッシングルームでガレス・サウスゲイトが緊張する自分を落ち着かせようと言葉をかけてくれたことは、今でも鮮明に覚えているという。

本人が長い道のりと話したように、代表100キャップに到達するまでは、いろいろと悔しい出来事もあった。記憶に新しいのは2010年6月、南アフリカW杯のドイツ戦だろう。明らかにゴールラインを越えたランパードの同点ゴールが認められなかったのだ。2−2となっていたはずの試合だが、結局イングランドは因縁の相手に4−1と完敗。ランパード幻のゴールによって、ゴールラインテクノロジーを導入すべきという声が国内で一気に高まった。

最も成功したイングランド代表MFとしての地位を確立したランパード。しかしながら10代の頃は、伯父ハリー・レドナップが監督、父親のフランク・ランパード・シニアがコーチを務めるウェスト・ハムでプレーしていたことから、“身内びいき”と批判されることが多々あった。それでも、彼の実力を高く評価していたレドナップ監督は、野次の標的となっていたランパードを守り続けたのである。

彼に勤労モラルを叩き込んだランパード・シニアの影響も強い。35歳となった今もなお、父親から「今週きちんと短距離走ったか?」という風にあれこれ注文をつけられるという。どんなに感謝してもしきれないという父親こそ、ランパードにとってヒーローであり、だからこそトップに立ち代表100キャップを成し遂げることは個人的な目標でもあった。ベテランとして若手をリードする立場となっても、ハングリー精神を決して失わないランパードの更なる活躍を期待したい。