日本代表の欧州遠征の2戦目、ブラジル戦は0─4の完敗だった。
 試合の立ち上がり、ブラジルはフランスほど前からプレスをかけてこなかった。日本の選手たちはフランス戦よりいい入りが出来たと語っていたけど、ボールを持たされていたという言い方もできる。
 
 ブラジルは相手をよく見ながら、ゆったりと試合に入り、そしてあっさりと先制した。先制点を取ったブラジルというのは、まさに鬼に金棒だ。日本はその後カウンターを食らい続け、3失点を喫した。
  
 これぞブラジルという戦い方に、まんまとはまってしまった形だね。カウンター時の、同数での勝負、つまり個の1対1では勝ち目がない。わかってはいたけど、これほど見事に見せつけられるとたまらないね。
 
 日本がこうした相手に勝つには、やはり現時点では、南アW杯やロンドン五輪で選択したような戦い方がもっとも可能性があるね。自分たちの力量を測る意味で、真っ向勝負を挑んだ姿勢は評価できるが、その差の大きさを痛感させられた。普段の報道では欧州で大活躍中のように報じられる選手たちも、概して何もできなかった。これが現実ということだ。気を引き締めるいい機会になればいい。
  
 もう一つ、ザッケローニ監督の采配にも不可解さがあった。強国相手にビハインドの状態という、W杯本大会のシミュレーションとしては最高の場だったわけだけど、切ったカードの5枚中3枚が守備的なもの、さらにロスタイムに2枚替え(栗原勇蔵と宮市亮)という非効率ぶりだった。
 
 佐藤寿人はベンチに座ったままタイムアップの笛を聞いたわけだけど、なんで最後までFWを使わなかったんだろうね。こういう相手と戦ったときに、その監督の采配力も明るみになる。僕はまだザッケローニ監督に対する疑問を持ったままだ。
 
 フランス戦で浮かれた頭にバシャッと水をかけられたような試合だったね。この敗戦をどう捉えるか。良いも悪いも含めて、非常に意義のある試合であったことは間違いない。